マーケット情報


清涼飲料の国内市場を調査
2016年の市場分析と2017年の市場を予測

−清涼飲料国内市場−
天候に恵まれ2016年見込は1.6%増の5兆1,155億円、今後は機能性訴求が活発化


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、国内の清涼飲料市場を調査し、最需要期となる夏場を経過した2016年の市場を分析するとともに2017年の市場を予測した。また、その市場を横断的に分析した。その結果を「2016年 清涼飲料マーケティング要覧 横断分析編」にまとめた。

この報告書では、果実・野菜飲料(100%果汁飲料、野菜系飲料など)、炭酸飲料(コーラフレーバー飲料、透明炭酸飲料など)、乳性飲料(飲用牛乳、ドリンクヨーグルトなど)、コーヒー飲料、茶系飲料(紅茶飲料、無糖茶飲料)、ミネラルウォーター類、機能性飲料(食系ドリンク、健康サポート飲料など)、その他飲料(豆乳類、ビネガードリンクなど)の8分野を対象とした。また、市場全体を機能性表示食品や特定保健用食品といった機能訴求、フレーバーウォーターや無糖飲料といった物性・成分、また容器別など、幅広い切り口で横断的に分析した。

◆調査結果の概要

2016年清涼飲料市場は、年初から好天に恵まれ、夏場に猛暑となるなど需要が上向いたことで、2015年比1.6%増の5兆1,155億円が見込まれる。一方で、原材料などのコスト高は依然として厳しい状況となっており、飲料メーカーは投資に濃淡をつけて注力商材を中心とした展開を強化し、収益確保しやすい体制にシフトしている。また、今後は機能性表示食品や特定保健用食品により機能性を訴求した商品展開を強化するなどの動きが活発化するとみられる。2017年は2016年に続き拡大するが、天候に恵まれた2016年の反動もあり、増加幅は縮小すると予想される。

1.果実・野菜飲料
果実飲料は原料価格の高騰が続いていることに加え、飲料メーカーの注力度も低下していることから消費者の需要創出や掘り起こしに向けた取組みも少なく、市場縮小が続くとみられる。野菜系飲料は、「カゴメ トマトジュース」が機能性表示食品としてリニューアル発売されて以降大幅に伸びている。またその他のブランドでも特に栄養面を明確に訴求した商品が好調となるなど、市場は回復に向かうと予想される。

2.炭酸飲料
自販機の減少に加え、炭酸入りのミネラルウォーター類との競合や、健康志向の高いユーザーによる無糖飲料への需要流出もあり、無糖タイプは伸びるが、市場は前年割れが続くとみられる。

3.乳性飲料
ドリンクヨーグルトや乳製品乳酸菌飲料は健康に関する機能性に特化した商品を中心に好調であるが、飲用牛乳や乳飲料は長期的な乳原料の需給逼迫・価格高騰による価格改定の影響を受けて縮小しており、市場は横ばい推移が予想される。

4.コーヒー飲料
コーヒー飲用者数と飲用量の増加が追い風となり、伸長の著しいボトル缶がけん引し缶コーヒーは増加している。また、リキッドコーヒーもパーソナルサイズを中心に新規ユーザーを取り込み伸び続けており、2016年、2017年と、市場はプラス成長が予想される。

5.茶系飲料
紅茶飲料はキリンビバレッジがダイドードリンコとの自販機相互販売契約により大幅に伸びているが、多くのメーカーの注力度低下で売場縮小がみられるなど前年比マイナスが続くと予想される。日本茶は「生茶」が大幅刷新により大ヒットし大幅に伸びているほか、「綾鷹」も高伸長を維持し、無糖茶飲料の拡大をけん引しており、市場はプラス推移が予想される。

6.ミネラルウォーター類
フレーバーウォーターが引き続き伸長していることに加え、プレーンタイプが猛暑の追い風や有糖飲料からの需要シフトを受けて伸びていることから、2016年の市場はプラス成長が見込まれ、2017年も拡大が続くとみられる。

7.機能性飲料
エナジードリンクをはじめとした食系ドリンクが伸長しているものの、その伸びは失速しているほか、機能性清涼飲料は需要流出で減少が続いている。一方で、パウチゼリー飲料は簡便性に加えて健康性のニーズも取り込み急伸長しており、2016年以降市場は微増が予想される。

◆注目市場

1.機能性表示食品

2016年見込
2015年比
2017年予測
2015年比
市場規模
257億円
4.8倍
318億円
5.9倍

2015年4月に機能性効果をより分かりやすく表示し、消費者が正しい情報を得て商品の選択が可能になるように“機能性表示食品”制度が始まった。機能性をより明確に訴求した既存ブランドからの新シリーズや既存商品のリニューアル、トクホの代替として位置づけられた商品が多く投入され市場が形成された。2016年は多くの企業から機能性表示食品が発売されたことで市場が本格化し、爆発的に拡大している。特に「カゴメ トマトジュース」が好調となっている。

2.無糖飲料

2016年見込
2015年比
2017年予測
2015年比
市場規模
1兆4,327億円
104.2%
1兆4,586億円
106.0%

無糖茶飲料やコーヒー飲料、ミネラルウォーター類のほか、無糖炭酸飲料で主に構成されており、近年は健康志向の高いユーザーの支持のもと市場は拡大している。2016年は無糖炭酸飲料では、「ウィルキンソン タンサン」がレギュラー、フレーバーともに好調のほか、無糖茶飲料は上位企業商品のリニューアルが奏功して好調、紅茶飲料は無糖紅茶の新商品を展開する企業が増えており、市場はプラス成長が見込まれる。

3.フレーバーウォーター

2016年見込
2015年比
2017年予測
2015年比
市場規模
744億円
115.0%
815億円
126.0%

2015年に発売され大ヒットした「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」(現:「ヨーグリーナ&南アルプスの天然水」)が引き続き好調となっているほか、「い・ろ・は・す」から積極的なフレーバー展開がみられ、2016年の市場は二桁増が見込まれる。

◆調査対象

品目編

果実・野菜飲料 果実飲料 100%果汁飲料、果汁入飲料、低果汁入清涼飲料、果粒含有果実飲料、果肉飲料
野菜系飲料 トマト飲料、野菜飲料、果実野菜混合飲料
炭酸飲料 炭酸飲料 コーラフレーバー飲料、透明炭酸飲料、果汁系炭酸飲料、乳類入炭酸飲料、ジンジャーエール、無糖炭酸飲料
乳性飲料 飲用牛乳  
乳飲料 白物乳飲料、コーヒー系乳飲料、色物乳飲料、プラカップ入乳飲料
ドリンクヨーグルト  
乳酸菌飲料類 乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料
乳性タイプ飲料 乳類入清涼飲料、殺菌乳製品乳酸菌飲料
コーヒー飲料 コーヒー飲料 缶コーヒー、リキッドコーヒー
茶系飲料 紅茶飲料  
無糖茶飲料 日本茶、ウーロン茶、麦茶、ブレンドティ、その他ティードリンク
ミネラルウォーター類 ミネラルウォーター類 国産ミネラルウォーター類、輸入ミネラルウォーター類
機能性飲料 機能性飲料 食系ドリンク、健康サポート飲料、機能性清涼飲料、パウチゼリー飲料、スポーツドリンク、エナジードリンク
その他飲料 豆乳類 豆乳、大豆飲料
ビネガードリンク  
バラエティドリンク ココアドリンク、ゼリー飲料(PET、缶、紙)、スープ、甘酒、おしるこ

横断分析編

機能訴求編 特定保健用食品、機能性表示食品、カロリーオフ・カロリーゼロ、ノンカフェイン・カフェインオフ、熱中症対策・水分補給飲料、美容系飲料
物性・成分編 無糖飲料、微糖・低糖飲料、炭酸入飲料、果実・その他果汁入飲料、コーヒーフレーバー飲料、紅茶フレーバー飲料、乳性フレーバー飲料、フレーバーウォーター
容器編 PET、缶、紙、スパウト付パウチ、チルドカップ、リキャップ式

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/01/24
       
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