マーケット情報


離島マイクログリッドのけん引により市場拡大
国内マイクログリッド市場を調査

−2025年予測 153億円(2017年比88.9%増)−


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、、「分散型電源・分散型エネルギーシステムの導入」「エネルギー地産地消」「地域経済活性化」といった市場トレンドへの対応策として重要な位置づけにあるマイクログリッドの市場を調査した。その結果を「マイクログリッド関連ビジネスの将来展望 2018」にまとめた。

この調査では国内マイクログリッド市場を調査・分析したほか、マイクログリッドの重要な構成要素となる製品・サービス17品目の市場動向やマイクログリッドを活用した国内外の先進事例、国内事業者の動向を整理・分析した。

【マイクログリッド定義】
 1)異なる電力消費形態・パターンを有する複数の需要家から構成される。
 2)商用電力系統との系統接続及び系統解列が可能で、系統連系での運用、単独運用ともに可能である。
 3)系統内に商用電力系統に由来しないオンサイト型電源を有する。
 4)系統内の電力需給を包括的に制御可能なシステムを有する。

これら4つの条件すべてに適合する小規模電力系統(概ね50MW未満、地方給電所(給電所、系統制御所、給電制御所など)から制御を受ける1か所の配電用変電所からの電力供給エリア程度)をマイクログリッドとする。

◆調査結果の概要

国内マイクログリッド市場(ストック市場)



※金額市場はスマートコミュニティ/タウン/シティ、離島マイクログリッド、需要家マイクログリッドの各系統容量(MW)に対し高圧・特別高圧の基本料金単価(円/kW )を乗じて算出している。基本料金単価(円/kW)は旧一般電気事業者が公表している高圧・特別高圧料金の加重平均値を採用した。

市場は、2017年の81億円から2025年には153億円(2017年比188.9%)まで拡大すると予測される。拡大をけん引するのは2017年に市場の65.4%を占めた離島マイクログリッドである。他系統の伸長もあり、構成比は縮小していくが、2025年でも最大の47.7%とみられる。また、伸長率で見た場合はスマートコミュニティ/タウン/シティが最も高く、2017年から2025年にかけて3.7倍が予想される。

1.スマートコミュニティ/タウン/シティ

マイクログリッド定義に該当する各種技術実証、また、「次世代エネルギー・社会システム実証事業」「スマートコミュニティ導入促進事業」「地域の特性を活かしたエネルギーの地産地消促進事業費」「地産地消型再生可能エネルギー面的利用等促進事業」「分散型エネルギーインフラプロジェクト」などの採択事業のうち、マスタープラン策定以降の段階にあり実現性が高いとみられる事業が対象となる。補助政策やエネルギー地産地消費のトレンドを受け高い伸び率で拡大するとみられ、2025年に市場は41億円(2017年比3.7倍)と予測される。

2.離島マイクログリッド

九州6離島・沖縄3離島などの旧一般電気事業者が主体となった各種技術実証や「電気事業法第三条の二の二」に該当する離島(2017年4月時点:87島)が対象となる。実証設備が撤去された案件についてもストックとしてカウントしている。ディーゼル発電機を主要電源とした離島系統において再生可能エネルギーや蓄電システムを軸に再構築するケースが大半を占めている。近年の再生可能エネルギー・蓄電システムの低コスト化に伴い導入が進んでおり、拡大するとみられ、2025年には73億円(2017年比137.7%)と予測される。

3.需要家マイクログリッド

マイクログリッド定義に該当するゼネコンなどの自社施設や大学における技術実証、廃棄処理場・下水処理場における発電機導入案件、「地域の特性を活かしたエネルギーの地産地消促進事業費」「地産地消型再生可能エネルギー面的利用等促進事業」「分散型エネルギーインフラプロジェクト」「公共施設等先進的CO2排出削減対策モデル事業」などの採択事業のうち、マスタープラン策定以降の段階にあり実現性が高いとみられる事業が対象となる。 需要家マイクログリッドは、公共事業関連のエネルギー利用効率化・面的利用の導入の増加に伴い拡大するとみられ、2025年には39億円(2017年比2.3倍)と予測される。

◆調査対象

 
マイクログリッド スマートコミュニティ/タウン/シティ、需要家マイクログリッド、離島マイクログリッド
マイクログリッド構成要素 製品 自動電圧調整器SVR(Step Voltage Regulator)、無効電力補償装置SVC(Static Var Compensator)、柱上変圧器(地上設置型含む)、電力用電線・ケーブル、コンクリートポール、高圧交流負荷開閉器(区分開閉器)、高圧交流真空遮断器(VCB)、需給管理システム、パワーコンディショナー(PCS)、蓄電池システム、スマートメーター
サービス バランシンググループ(BG)組成・仲介サービス、インバランス回避サービス、アンシラリーサービス、出力抑制回避サービス、バーチャルパワープラント(VPP)、デマンドレスポンス(DR)
事例分析 国内事例 スマートコミュニティ/タウン/シティ(6)、離島マイクログリッド(1)、需要家マイクログリッド(2)、参考事例
海外事例 スマートコミュニティ/タウン/シティ(5)、離島マイクログリッド(8)、需要家マイクログリッド(2)
国内事業者 エネルギー事業者(1)、重電・重工メーカー(4)、ゼネコン(1)、デベロッパ(1)、ハウスメーカー(3)、鉄道事業者(1)、地域電力事業者(3)、総合商社(2)

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/09/28
       
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