MARKET マーケット情報


2019年見込の清涼飲料市場は5兆2,212億円、2,582万キロリットル
−2019年市場見込−
紅茶飲料2,038億円(2018年比8.6%増)「クラフトボス」発売で盛り上がり
微糖・甘さ控えめミルクティーなど、甘さ離れに対応した商品の投入相次ぐ

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、小容量化の進展もあり販売量ベースでは伸び悩むとみられるが、販売額ベースでは僅かながら拡大が予想される清涼飲料の国内市場を調査し、その結果を「2019年 清涼飲料マーケティング要覧」にまとめた。

この調査では、16分野49品目の清涼飲料の市場規模やメーカー・ブランドシェア、容器別・温度帯別動向などを分析した。

◆調査結果の概要

清涼飲料市場



2018年の清涼飲料市場は最需要期である夏季が記録的猛暑となり需給がひっ迫するほどの状況がみられ、2017年比1.0%増の5兆2,152億円、同1.9%増の2,605万キロリットルとなった。

西日本を中心とした災害による物流面での混乱や、北海道の震災による生乳の生産量減少などもあったが、メーカー各社が大手流通チェーンへの安定供給に努め、特別便による配送などによりトラブル対応を行ったことが市場拡大につながった。なお、品目別では無糖茶飲料やミネラルウォーター類、機能性飲料、炭酸飲料が夏季の止渇・水分補給需要を受けて伸長したが、これまで健康価値の訴求によって好調が続いていたドリンクヨーグルトは需要に一服感がみられた。

2019年は年初から好天に恵まれ順調なスタートを切ったものの、前年に猛暑による特需を受けた品目では需要減少の可能性もあることや、小容量化の進展から、販売量ベースでは縮小が予想される。一方で一部容器の値上げの動きもあることから、販売額ベースでは僅かながら拡大が見込まれる。

◆注目市場

1.紅茶飲料

2018年
2017年比
2019年見込
2018年比
市場規模
1,876億円
101.4%
2,038億円
108.6%

PETボトル、缶、紙パックなどのリキッドタイプの紅茶を対象とする。2011年以降、需要の頭打ちなどによるキリンビバレッジ以外のメーカーの注力度の低下、健康志向の高まりによる無糖茶や水への需要流出、フレーバーウォーター人気などもあり市場は低迷が続いていたが、2018年は「紅茶花伝 クラフティー」(コカ・コーラシステム)のヒットや、ほかの中堅ブランドの好調もあり拡大した。

2019年はサントリー食品インターナショナルがリキッドコーヒーで大ヒットとなった「クラフトボス」から新たに紅茶フレーバーを発売したことで従来の紅茶飲料ユーザー以外の需要取り込みが期待され、拡大が予想される。また、これまであまり見られなかった微糖・甘さ控えめのミルクティーが相次いで発売されており、無糖ストレートタイプも含め、甘さ離れに対応した商品が今後市場にどの程度定着するか注目される。

2.乳性タイプ飲料

2018年
2017年比
2019年見込
2018年比
市場規模
829億円
107.0%
837億円
101.0%

乳類入清涼飲料と殺菌乳製品乳酸菌飲料を対象とする。市場は「カルピス」ブランド(アサヒ飲料)がけん引している。「濃いめのカルピス」が一度「カルピス」から離れた中年層を中心とした需要を取り戻しており、若年層が需要の中心である「カルピスウォーター」と棲み分けがなされ、売場や自販機などでも並列して販売されたことで、2018年は例年にない伸びをみせた。

2019年は「カルピス」ブランドが発売100周年を迎えることから大々的なプロモーションが予想され、引き続き拡大が見込まれる。

3.無糖炭酸飲料

2018年
2017年比
2019年見込
2018年比
市場規模
561億円
129.6%
601億円
107.1%

水に炭酸ガスを溶かした無色透明の無糖の飲料を対象とする。健康志向の高まりを背景とした甘さ離れにより有糖炭酸飲料は苦戦しているが、その需要の流入先として無糖炭酸飲料が好調であり、フレーバーや炭酸強度の違い、NBとPBの買い分けなど需要の細分化も進んでいる。2018年は市場をけん引する「ウィルキンソン タンサン」(アサヒ飲料)に加え、コカ・コーラシステムが「カナダドライ ザ・タンサン」を発売したことで、2017年比で100億円以上の拡大になるなど、市場形成後一番の拡大幅となった。有糖炭酸飲料からの需要シフトは今後も続くとみられ、引き続き拡大が予想される。

4.リキッドコーヒー



PETボトルや紙パックなど、缶以外の容器のコーヒー、コーヒー飲料を対象とする。2018年の市場は「クラフトボス」(サントリー食品インターナショナル)が幅広いユーザーを取り込んだことに加え、これに追随するかたちで各社がパーソナルPETボトル商品を相次いで発売したこともあり、2017年比40.6%増と急拡大した。2019年もメーカーの注力度は高く市場拡大は続くが、伸びは鈍化するとみられる。

◆調査対象

 
果実・野菜飲料 果実飲料 100%果汁飲料、果汁入飲料、低果汁入清涼飲料、果粒含有果実飲料、果肉飲料
野菜系飲料 トマト飲料、野菜飲料、果実野菜混合飲料
炭酸飲料 コーラフレーバー飲料、透明炭酸飲料、果汁系炭酸飲料、乳類入炭酸飲料、ジンジャーエール、無糖炭酸飲料、その他炭酸飲料
乳性飲料 飲用牛乳  
乳飲料 白物乳飲料、コーヒー系乳飲料、色物乳飲料、プラカップ入り乳飲料
ドリンクヨーグルト  
乳酸菌飲料類 乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料
乳性タイプ飲料 乳類入清涼飲料、殺菌乳製品乳酸菌飲料
コーヒー飲料 缶コーヒー、リキッドコーヒー
茶系飲料 紅茶飲料  
無糖茶飲料 日本茶、ウーロン茶、麦茶、ブレンドティ、その他ティードリンク
ミネラルウォーター類 国産ミネラルウォーター類、輸入ミネラルウォーター類
機能性飲料 食系ドリンク、健康サポート飲料、機能性清涼飲料、パウチゼリー飲料、スポーツドリンク、エナジードリンク
その他飲料 豆乳類 豆乳、大豆飲料
ビネガードリンク  
バラエティドリンク ココアドリンク、ゼリー飲料(PET、缶、紙)、スープ、甘酒、おしるこ
注目カテゴリー 特定保健用食品、機能性表示食品、チルドカップ飲料、CVSカウンターコーヒー

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/08/01
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。