PRESSRELEASE プレスリリース

第17047号

国内ペット関連市場を調査
−2017年市場見込(2016年比)−
ペット保険ネットでの申込みによる生体購入時に加入しなかったペットオーナーの加入が増加
142.9万件(14.2%増)
ミルク熱中症予防対策など使用シーンの拡大で需要増加17億4,000万円(4.8%増)
ペット用脱臭・消臭機/空気清浄機ペット臭の除去力の高さから需要増加3億5,500万円(4.4%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、ペット専用家電やペットの健康面を意識したフードなど飼い主がペットに合わせた製品を選択することができるアイテム拡充が進むペット関連市場について「ペットフード」「ペットケア用品」「ペット生活用品」の3つのカテゴリーを捉え、最新の市場動向を把握した。その結果を報告書「2017年 ペット関連市場マーケティング総覧」にまとめた。

この報告書ではペットフード10品目、ペットケア用品10品目、ペット生活用品9品目に加え、注目ビジネスとして「ペット保険」「ペット用脱臭・消臭機/空気清浄機」「ペット用掃除機」の市場動向を調査・分析した。またペットオーナーにWebアンケートを実施し、ペットの飼育状況や、ペット専用家電の利用状況などペットフード/用品需要動向を捉えた。

◆調査結果の概要

国内ペット関連市場



2016年のペットフード市場は前年比2.0%増の3,111億円となった。ドッグフードや観賞魚用フードは縮小したものの、キャットフードはプレミアムタイプや、グルメタイプ、使いきりのレトルトパウチ製品などを中心に拡大した。また、ペットの健康面をサポートする療法食やサプリメント、サプリメントの代替として使用シーンが拡大しているミルクは、ペットオーナーのペットへの健康意識の高まりを背景に、特に伸長率が高く、ペットフード市場全体のマイナス分をカバーする形で拡大となった。

2016年のペットケア用品市場は前年比4.8%増の745億円となった。日々の消耗品である猫砂やトイレ用シーツは室内飼育率の高まりを背景に、需要が増加し、安定した成長となった。消臭剤/脱臭剤はユニ・チャームによる新ブランド投入と積極的な販促活動により市場が活性化している。オムツは介護用途のほかに、外出時のマナー用途、留守時の粗相対策など使用シーンが多様化しており、認知度拡大やペットオーナーのマナー意識向上に伴い今後も引き続き伸長していくとみられる。

2016年のペット生活用品市場は前年比1.6%増の389億円となった。ケージ/サークル/ゲートが高い構成割合を占める。比較的高単価な製品であり、買い替え需要が低いことから伸び悩んでいたが、ペットの成長や多頭飼育に対応可能な機能性を高めた製品や、デザイン性を重視した高付加価値な製品が好調で拡大した。日々の手間を省くことのできる自動給水器・自動給餌器は単身者や多忙なペットオーナーから支持されており、食器/給水器市場をけん引している。前年まで低調であったブラシ/クシは、猫専用製品およびアンダーコート専用製品の好調により大幅に伸長した。

◆注目市場

1.ミルク …使用シーンの拡大で需要増加

2016年
2017年見込
2016年比
市場規模
16.6億円
17.4億円
104.8%

母乳や離乳食の代替、栄養補助食や介護食用として、幼齢期から老齢期までの犬・猫に給餌するミルクを対象とする。ミルクはライフステージ別や低脂肪タイプなど機能性を付与したアイテムが増加している。また従来は生体購入時に一緒に購入するのが主流であったが、近年では熱中症予防対策やスナック感覚としての利用など、ミルクの使用シーンが拡大しており、今後も市場は拡大していくとみられる。

2.ペット保険(契約件数) …ネットでの申込みによる生体購入以降の加入が増加

2016年
2017年見込
2016年比
市場規模
125.1万件
142.9万件
114.2%

ペットが病気や怪我をし、動物病院などで医療行為を受けた際、その医療費の負担額に対して補償されるサービ スを対象とする(各年末時点での契約件数)。ペット保険は認知度拡大やペットに対する疾患予防意識の向上などから契約件数が増え続けている。2016年は、生体購入時の加入件数増加に加え、生体購入時に加入せずに後にネットで申し込みをするケースも増加したことから市場は拡大した。近年ペットの医療費が高額化しており、生体購入時に保険に加入しなかったペットオーナーの潜在的なニーズは高いとみられ、今後も市場は堅調に拡大していくとみられる。

3.ペット用脱臭・消臭機/空気清浄機 …ペット臭の除去力の高さから需要増加

2016年
2017年見込
2016年比
市場規模
3.4億円
3.55億円
104.4%

室内で飼育するペットの排せつ物などの不快臭や室内空間に浮遊する抜け毛などの問題解決に特化した脱臭機、消臭機、空気清浄機などを対象とする。家庭用脱臭・消臭機/空気清浄機での代替や、ペット用消臭剤、香り付き製品のアイテム数増加など市場拡大の妨げとなる要因はあるものの、認知度向上やペット臭の除去力の高さがペットオーナーから支持されていることを背景に、市場は拡大を続けている。ペットの室内飼育は定着し、特にリビングなど人が集まる場所で飼育されているケースが多く、ペット臭に対しての意識がより高まっているため、今後も堅調に拡大していくとみられる。

◆調査対象

ペットフード ドッグフード、キャットフード、プレミアムフード、スナック、観賞魚用フード、小鳥・観賞鳥用フード、小動物用フード、サプリメント、ミルク、療法食
ペットケア用品 猫砂、トイレ/トイレ用シーツ、オムツ、ペット用トイレタリー、しつけ剤、消臭剤/脱臭剤、防虫剤/殺虫剤、シャンプー類、イヤークリーナー、デンタルケア用品
ペット生活用品 首輪/胴輪/引紐、ベッド/マット/ヒーター、ケージ/サークル/ゲート、キャリー、ブラシ/クシ、食器/給水器、玩具、衣類、水槽/周辺器具
注目ビジネス ペット保険、ペット用脱臭・消臭機/空気清浄機、ペット用掃除機

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/05/30
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