PRESSRELEASE プレスリリース

第20085号

大出力化への対応が進む
ワイヤレス給電/プラグイン充電用部品の世界市場を調査
EVやPHVの普及、充電インフラの整備により拡大
―2035年市場予測(2019年比)―
■ワイヤレス給電用送電装置 3,769億円(7 53.8倍 )
ワイヤレス給電システムの採用が進むことで拡大、まずは商用車向けシステムで

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、EVやPHVの高電圧化や充電時間の短縮などを目的とした充電電力の大出力化への対応が進むワイヤレス給電/プラグイン充電用部品の世界市場を調査した。その結果を「High Power Charging関連部品のグローバル動向 2020」にまとめた。

◆注目市場

■ワイヤレス給電用送電装置(送電コイル)

 

2020年見込

2019年比

2035年予測

2019年比

停車中給電向け

10億円

2.5倍

3,468億円

867.0倍

走行中給電向け

1億円

100.0%

301億円

301.0倍

合 計

11億円

2.2倍

3,769億円

753.8倍

ワイヤレス給電システムのインフラ側の送電装置を対象とする。駐車スペースなどで給電する停車中給電向けと、送電装置を配置した専用道路で走行中に給電する走行中給電向けに分けられる。

EVやPHVの普及が進む中国や欧州が実証実験や製品投入で先行しており、ワイヤレス給電システムの採用が進むことで拡大し、2030年の市場は2019年比753.8倍の3,769億円が予測される。なお、日本ではバスやカーシェアリング車両など商用車でワイヤレス給電の実証実験が行われている。EVやPHVの普及台数が少なく、マンションなど集合住宅が多いため、一般家庭のワイヤレス給電の導入本格化は2030年以降とみられる。

停車中給電向けは商用車での採用を中心に欧米で市場が形成される一方、走行中給電向けは実証実験や開発が行われている段階である。停車中給電向けと比べ送電装置の大型化が想定されることや、既存道路の大規模な工事などが必要なこともあり、走行中給電向けの伸びは緩やかになるとみられる。

ワイヤレス給電は充電時でも送電装置と受電装置の間に空間があり、異物による発熱、発火の恐れがあることから、異物検知や生体検知による緊急停止機能が搭載されている。しかし、安全性を重視し検知の感度を上げると緊急停止が多くなり、十分な充電ができない可能性があるため、現在では送電装置にワイパーを設置するなど、物理的に排除する仕組みが検討されている。

■プラグイン充電用コネクターユニット(ケーブル/ガン)

 

2020年見込

2019年比

2035年予測

2019年比

急速充電器向け

103億円

29.6%

350億円

100.6%

普通充電器向け

135億円

79.4%

600億円

3.5倍

合 計

238億円

45.9%

950億円

183.4%

急速・普通充電器に付設されるコネクターケーブルとガンが一体化されたコネクターユニットを対象とする。

2019年は、中国で設置されているものの故障した充電器が乱立していた実態の改善を目的に、既設充電ステーションの見直しや撤去が行われたことで、充電ステーションの新設が滞り、普通充電器向け市場が縮小した。しかし、高単価な急速充電器向けが伸びたことで、市場全体としては拡大した。2020年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による経済活動の停滞により、市場は大幅に縮小するとみられる。

急速充電器では、CCSとCHAdeMOのそれぞれの規格のコネクターユニットを搭載したデュアルチャージャーの設置が欧米などで多くみられた。しかし、規格一本化の動きが加速していることで、デュアルチャージャーの新設が減少しており、搭載するコネクターが一種類の充電器が増えるため、今後急速充電器向けの市場拡大は緩やかになるとみられる。一方、普通充電器では、複数のコネクターを搭載し出力を調整する充電器の設置が進んでおり、伸びは高くなるとみられる。

充電時間の短縮を目的とした大出力化を可能とするため、充電器やコネクターケーブルの放熱を行うクーリングシステムの搭載が進んでいる。超急速充電では充電器やコネクターケーブルに加え、ガンやガンと車載側の接点部分であるインレットの放熱を行う必要があり、コネクターケーブルからガン内部を経由して接点部分までをクーリングするためには、コネクターケーブルやガンの設計見直しなども必要になるとみられる。

◆調査対象

 

インフラ側

車載側

プラグイン充電

・コネクターユニット(ケーブル/ガン)

・パワー半導体(パワー素子)

・インレット

・車載充電器

・ジャンクションボックス

ワイヤレス給電

・送電装置(送電コイル)

・受電装置(受電コイル)

・整流器


2020/08/14
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