PRESSRELEASE プレスリリース

第22018号

主食におけるウエルネス食品の国内市場を調査
―2021年見込(2020年比)―
■主食におけるウエルネス食品の国内市場 1,625億円(2.5%増)
~米飯類が好調を維持。パンやシリアルフーズも伸びる~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 清口 正夫 03-3241-3470)は、健康に関する消費者ニーズの多様化や新型コロナウイルス感染症流行の影響による健康意識の高まりに伴う、食品メーカーの新たな展開や訴求要素の変化が注目される、主食加工品におけるウエルネス食品の国内市場を調査した。その結果を「主食におけるウエルネス市場の現状と将来展望」にまとめた。

この調査では、米飯類、めん類、パン、シリアルフーズにおけるウエルネス食品について、健康訴求のオン要素とオフ・ゼロ要素の傾向を捉えながら、市場の現状を調査し、将来を予想した。

主食はカロリーや糖質が多く含まれる食品が多く、健康訴求としてはめん類や米飯類を中心にオフ・ゼロを訴求した商品が中心であったが、味覚面での課題が多く、リピーターの育成やライトな健康志向層の獲得に苦戦していた。しかし、消費者の健康意識の高まりに伴い、健康機能を有する素材を用いた商品(ウエルネス食品)が需要を獲得したことから、市場は拡大している。必要な栄養素を普段の食事で摂る無理のない健康活動の提案が消費者に受け入れられ、メディアなどでダイエット方法として紹介されるなど露出が増えていることもあり、各メーカーが積極的な商品展開を行っている。

◆調査結果の概要

■主食におけるウエルネス食品の国内市場

 

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

米飯類

121億円

109.0%

127億円

105.0%

めん類

342億円

97.2%

338億円

98.8%

パン

458億円

97.4%

494億円

107.9%

シリアルフーズ

664億円

112.4%

667億円

100.5%

合 計

1,585億円

104.0%

1,625億円

102.5%

※市場データは四捨五入している

米飯類、めん類、パン、シリアルフーズのうち、原材料や機能でオン要素(ビタミン、鉄分、カルシウム、食物繊維、大麦、オーツ麦、ライ麦、雑穀、玄米、発芽玄米、全粒粉、たんぱく質、乳酸菌)、オフ・ゼロ要素(糖質オフ、糖類オフ、脂質オフ、カロリーオフ、減塩、糖質ゼロ、無塩、ノンフライ)を訴求している商品を対象とする。

健康志向の高まりに伴い、栄養機能や効能についての消費者の認知が向上したことにより、様々な需要に対して明確な特徴を訴求した商品が発売されたことから市場は活性化してきた。2019年は主食全体で自然災害に対する備蓄需要が増加するとともに、健康訴求商品を含めた新規ユーザーの開拓、全粒粉やもち麦を訴求した商品の拡充、冷凍米飯類で大型・新規ブランドの発売がみられたことから、市場は拡大した。

2020年は新型コロナ流行により生活環境が変化し、主食の需要にも変化がみられた。特に、シリアルフーズは朝食需要が増加し、鉄分やビタミン、食物繊維をオン要素とするウエルネス商品が大幅に伸びた。また、米飯類も玄米やもち麦を使用した商品や、減塩訴求の冷凍米飯類が好調だったことから、市場は前年比4.0%増となった。

2021年は、一部で前年の巣ごもり需要で大きく伸びた反動がみられるものの、参入メーカーは、健康を意識させる素材の訴求や、他社と差別化したウエルネス食品の展開を積極的に進めており、店頭での露出増によるライトユーザーの取り込みも期待されることから、引き続き市場は拡大するとみられる。

品目別では、シリアルフーズや米飯類が顕著に伸びている。シリアルフーズは、2020年にテレビ番組をきっかけにコーンフレークの話題性が急上昇し、コロナ禍での外出自粛や買い物回数減少を背景に保存性が再認識され好調だが、ウエルネス食品についても健康志向が高まったことから需要が増加し、市場は前年比12.4%増となった。2021年は、前年の反動がみられるものの、オン要素ではカルシウム、オフ要素では糖質オフなどを訴求した商品が好調なこと、また、オートミールの注目度が高まっていることもあり、続伸するとみられる。

米飯類は、2016年頃から大麦や玄米、雑穀の健康に対する認知が広がるとともに、米飯類の利便性や保存性が認められ、女性やシニア層を中心に着実に市場拡大してきた。近年は無菌包装米飯と冷凍米飯類が市場をけん引している。無菌包装米飯は、パックごはんを展開するメーカーが玄米やもち麦を使用した商品を展開し、冷凍米飯類は減塩訴求商品やもち麦を使用したおにぎりなどが好調で伸びている。

パンは、2020年は苦戦したものの、2021年はCVSや通販チャネルで需要が増えており、市場は2019年の規模を上回るとみられる。めん類は、2020年に主力のカップめんで健康訴求ブランドの終売があり縮小している。

◆注目市場

●注目要素

 

2020年

2019年比

2021年見込

2020年比

食物繊維(オン要素)

728億円

107.5%

809億円

111.1%

たんぱく質(オン要素)

60億円

130.4%

100億円

166.7%

糖質オフ(オフ・ゼロ要素)

238億円

107.2%

309億円

129.8%

食物繊維は、以前から整腸効果が認知されていたが、近年はメディアなどで“腸活"が取り上げられる機会が増え、消費者の関心が高まったことにより、参入メーカーが食物繊維をフックにした商品展開を積極的に進めていることから伸びている。特にシリアルフーズの主要ブランドが食物繊維の使用を訴求しているほか、パンもブランドコンセプトとして訴求するケースがみられ、商品数が増加していることから、2021年は二桁増が見込まれる。

たんぱく質は、各メーカーから相次ぐ新商品の発売により、2021年は前年比66.7%増が見込まれ、今後も伸びが期待される。

糖質オフは、糖質制限が健康的なダイエット法として注目されたこと、また、糖質を気にするライトな健康志向層が増えたことから、市場拡大が続いている。糖尿病患者やその予備軍の増加も拡大の要因となっている。

◆調査対象

主食

・米飯類

・めん類

・パン

・シリアルフーズ

×

オン要素

・ビタミン

・大麦

・玄米

・乳酸菌

・鉄分

 オーツ麦

・発芽玄米

 

・カルシウム

・ライ麦

・全粒粉

 

・食物繊維

・雑穀

・たんぱく質

 

オフ・ゼロ要素

・糖質オフ

・脂質オフ

・減塩

・無塩

・糖類オフ

・カロリーオフ

・糖質ゼロ

・ノンフライ


2022/02/28
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