PRESSRELEASE プレスリリース

第23052号

サプリメントと健康志向食品の国内市場(H・Bフーズ市場)を総括
予防意識の高まりで活況を呈する
―2023年市場予測(2022年見込比)―
■H・Bフーズの国内市場  2兆7,121億円(1.7%増)
コロナ特需が落ち着く一方、脂肪やストレス、睡眠関連の需要が拡大
●フェムケア  318億円(5.6%増)
消費者の対策意識の向上、更年期関連商品の増加により伸びが続く

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、サプリメント(機能志向食品)と健康志向の明らか食品・ドリンク類(健康志向食品)を対象としたH・Bフーズ総市場を総括分析した。その結果を「H・Bフーズマーケティング便覧 2023 総括編」にまとめた。

この調査では、訴求効能別に分析したほか、コンセプト別や注目成分別、形状別、チャネル別の市場動向についても分析した。さらにH・Bフーズ市場を2050年まで長期予測した。コンセプト別市場編ではフェムケア、メンズケアなど、注目成分別ではNMNなど新たな領域についても考察した。

◆調査結果の概要

●H・Bフーズの国内市場

2022年見込

2021年比

2023年予測

2022年見込比

2兆6,677億円

103.7%

2兆7,121億円

101.7%

2022年は新型コロナウイルス感染症流行に関連した特需が落ち着く一方で、新たな健康への悩みへの注目度が高まったことで、市場は前年比3.7%増の2兆6,677億円が見込まれる。

サプリメント(機能志向食品)市場はコロナ太り対策商品やスポーツサポート商品などが大きく伸びてコロナ禍でも拡大してきた。2022年はこれらの伸びは落ち着くが、脂肪対策商品や筋肉サポート商品など定番カテゴリーの好調に加え、ストレス緩和・睡眠サポート商品の伸長で市場拡大が続くとみられる。

健康志向食品(明らか食品・ドリンク類)市場は外出自粛の影響を大きく受けて2020年は縮小したが、2021年は脂肪対策商品の堅調な需要に加え、新商品の実績が上乗せされたことにより回復した。2022年は外出自粛の緩和や猛暑を追い風にドリンク類が回復に向かったほか、「Yakult1000」「Y1000」(ヤクルト本社)のヒットや大型脂肪対策飲料ブランドの発売により前年比4.7%増が見込まれる。

2023年の市場は、脂肪対策商品やストレス緩和・睡眠サポート商品の需要が引き続き旺盛であることから拡大が続き、前年比1.7%増の2兆7121億円が予測される。

H・Bフーズ市場は長期的には3兆円規模の市場になると予測される。国内食品市場において長期的な高齢化、人口減少は課題であるが、H・Bフーズはサプリメントを中心に50代以上が主なユーザーとなる品目が多く、若年層でも健康需要の高まりで利用者が増えており、健康意識の高まりと活発な商品投入によって市場は今後も拡大する可能性が高いと予想される。2040年頃までは中高齢者人口が増加し、参入各社による積極的な商品開発、新商品投入が続くことで市場は活性化するとみられる。

◆注目市場

●フェムケア【コンセプト】

2022年見込

2021年比

2023年予測

2022年見込比

301億円

104.9%

318億円

105.6%

更年期や妊娠前から授乳期の女性向けに訴求している商品を対象とする。サプリメントが市場のほとんどを占め、大豆イソフラボンが代表的な関与成分となっている。なお葉酸摂取訴求商品については、プレママ・マタニティ訴求をしていない栄養機能食品や、美容効果のみを訴求した商品は対象外である。

2020年の市場は新型コロナ流行の影響でインバウンド需要が消失したため伸び率は鈍化したが、2021年はフェムケアの認知や対策意識向上により再び大きく拡大した。

プレママ・マタニティ向け商品は出生率の低下がマイナス要因の一つとなっているものの、更年期対策商品は対象人口の増加とともに伸長していくとみられる。また、膣内環境に関する機能性表示食品など、新たな需要開拓が期待できる商品も登場しており、今後も市場は拡大するとみられる。

●機能系ノンアルコールビール・ドリンク【コンセプト】

2022年見込

2021年比

2023年予測

2022年見込比

245億円

105.2%

259億円

105.7%

特定保健用食品と機能性表示食品のノンアルコールビール・ドリンクを対象とする。オフ・ゼロ訴求などライトな健康訴求のノンアルコールビール・ドリンクは対象外である。脂肪に関するヘルスクレームを持つ商品が主力であり、ローズヒップ由来ティリロサイドや難消化性デキストリンを関与成分とする商品の規模が大きい。

2010年代中ごろに商品投入が増加して市場が本格化し、拡大が続いていたが、オフ・ゼロ訴求商品との競合や参入企業の注力度低下により一時縮小に転じた。2019年にサントリービールが“内臓脂肪を減らす"と表示した機能性表示食品を発売したことで市場は再び拡大した。

コロナ禍で“内臓脂肪を減らす"などの訴求が消費者の健康志向の高まりと合致し需要を獲得したが、2022年は外出機会の増加などで伸びは鈍化するとみられる。

2023年はこれまでノンアルコールビール・ドリンクでは存在しなかった、記憶力や免疫機能に関するヘルスクレームの商品が登場しており、今後も幅広い訴求で商品展開が進むと期待される。

●NMN【注目成分】

2022年見込

2021年比

2023年予測

2022年見込比

17億円

154.5%

22億円

129.4%

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を主成分とする商品を対象とする。抗酸化・抗加齢が訴求効能であり、2023年3月時点では対象商品はサプリメントのみである。

2020年に厚生労働省が食薬区分を見直し、「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」にNMNが収載されたことで新規参入が増加し市場が本格化した。原料価格が高いことから最終商品も高価格となっており、継続購入できるユーザーが限られるという課題があったが、2021年ごろから原料価格の低下に伴って値下げする企業が現れ、ユーザーのすそ野が広がり、市場は拡大している。

2023年にはTV番組で取り上げられる機会も増加しており、消費者認知が進むことで市場拡大が続くと予想される。

◆調査対象

訴求効能

・滋養・強壮

・スポーツサポート

・抗酸化・抗加齢

・喉の不快感除去

・肝機能改善

・脂肪・コレステロール

・血行促進

・オーラルケア

・美容効果

値改善

・免疫対策

・アイケア

・整腸効果

・血糖値改善

・基礎栄養チャージ

・ビタミン・ミネラルチャージ

・食事代替ダイエット

・高血圧予防

・骨・関節・筋肉サポート

・ホルモンバランス

・抑制系/燃焼系ダイエット

・認知機能サポート

・覚醒効果

・ストレス緩和・睡眠サポート

・その他ダイエット

・その他生活習慣病予防

・貧血予防・改善

・グリーンチャージ

特定保健用食品・栄養機能食品・機能性表示食品

シリーズサプリメント

コンセプト

・フェムケア

・美白・紫外線対策

・においケア

・機能系ノンアルコールビール・ドリンク

・メンズケア

・青汁

・機能系ビネガードリンク

・機能系チョコレート

注目成分

・乳酸菌類

・プロテイン

・食物繊維

・クエン酸

・NMN

・DHA・EPA

・アミノ酸

・ビタミン

・コラーゲン

 

形状

・粉末・顆粒

・グミ

・ゼリー

・バー・ブロック

・小瓶ドリンク

チャネル

・通信販売

・訪問販売

・薬局・薬店

・量販店

・CVS

*富士経済H・Bフーズの定義

H・Bフーズは、健康(Health)維持増進・回復目的や美容(Beauty)目的で飲食する食品。即ち、何らかの効能・効果(機能性)を期待できる食品、および、期待されるイメージをもつ食品。法的区分上、医薬品・医薬部外品扱いのものは対象としない。

 

*同H・Bフーズの分類

全体を機能志向食品と健康志向食品の2分野に分けた。機能志向食品は味覚より機能を重視した、一般用医薬品との競合が予想される商品。健康志向食品は機能よりも味覚を重視した、一般加工食品との競合が予想される商品。

さらにこの2分野を以下のように4つに区分した。

(1)機能志向食品(「H・Bフーズマーケティング便覧 No.1」に掲載)

●サプリメント:(財)日本健康・栄養食品協会で定めるJHFA規格品に加え、規格外の健康食品でも違法性が明らかな成分を使用していないものも対象とした。

●シリーズサプリメント:サプリメントのうちビタミン・ミネラル類などのアイテムを各種取り揃えたシリーズ展開のサプリメント(剤型は医薬品的形状が主体)を「シリーズサプリメント」と呼称する。

(2)健康志向食品(「H・Bフーズマーケティング便覧 No.2」に掲載)

●明らか食品:一般加工食品と呼ばれる「通常の形態をした、日常的に食べられる食品」に機能成分を添加、強化して、商品の機能性を訴求する食品群を対象とした。

●ドリンク類:明らか食品で飲料分野に属するものは、(医薬品/新・医薬部外品のドリンク剤と区分するために)本調査では「ドリンク類」と呼称する。

 

*「保健機能食品」とH・Bフーズの関係

特定保健用食品は、何らかの機能性(特定保健目的)を有しているため全てH・Bフーズの対象に含め、栄養機能食品は、機能性を訴求している商品のみをH・Bフーズの対象とした。また、機能性表示食品は加工食品のみをH・Bフーズの対象とし、生鮮食品は対象外とした。


2023/05/10
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