マーケット情報


ターゲティングの細分化で集客力強化を図る外食産業市場
料飲店、ファミリーレストランなど8カテゴリー72業態を調査

−2017年市場見込(2016年比)−
ステーキ・ハンバーグレストラン 1,116億円(5.8%増)、餃子専門店 1,580億円(2.6%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、国内14カテゴリー138業態の外食産業市場を調査・分析し、その結果を3回に分けて報告書にまとめる。第2回目となる今回は、料飲店、ファミリーレストラン、喫茶、西洋料理、日本料理、東洋料理、エスニック料理、宿泊宴会場の8カテゴリー72業態の市場についての調査結果を報告書「外食産業マーケティング便覧 2017 No.2」にまとめた。

今後No.1とNo.2の調査結果の総括分析に、注目外食企業の事例研究、海外における外食産業の動向、外食産業エリアマップなどを加え、「(同) No.3」にまとめる。

◆注目される業態

1.ステーキ・ハンバーグレストラン【西洋料理】

2016年
2015年比
2017年見込
2016年比
市場規模
1,055億円
111.1%
1,116億円
105.8%

ステーキはハレの日需要などを取り込み、ハンバーグは定番洋食メニューとして幅広い年代から支持されている。 2016年は、ペッパーフードサービスが繁華街以外への出店を進め、この業態唯一の100店越えを果たすなど市場活性化に大きく貢献し、市場は前年比11.1%増の1,055億円となった。2017年は、ペッパーフードサービスの積極的な出店が続いているほか、肉需要の高まりに伴い新規参入も相次いでいることから、市場は続伸し前年比5.8%増の1,116億円が見込まれる。

2.餃子専門店【東洋料理】

2016年
2015年比
2017年見込
2016年比
市場規模
1,540億円
102.3%
1,580億円
102.6%

1967年に「餃子の王将」が開業し、1969年に「大阪王将」の契機となる店舗が創業されたことで市場は形成された。近年は、"ギョーザで一杯"のニーズを追及したギョーザ酒場が注目を集めている。 2016年は、「肉汁餃子製作所ダンダダン酒場」などギョーザ酒場として展開する店舗が人気を博し、新規出店を進めるなど市場は前年比2.3%増の1,540億円となった。2017年は、引き続きギョーザ酒場の新規出店が進むとみられる。また、にんにく不使用を謳ったメニューの増加や、"ギョーザバー"など女性客の獲得も進んでいることから、市場は前年比2.6%増の1,580億円が見込まれる。

3.すきやき・しゃぶしゃぶ【日本料理】

2016年
2015年比
2017年見込
2016年比
市場規模
1,261億円
107.5%
1,329億円
105.4%

すきやき・しゃぶしゃぶは、老舗高級店での接待や宴会、催事、法事などで利用されるケースが多かったが、牛肉の輸入自由化により安価に提供することが可能となり、新規参入企業がチェーン展開を進めたことから市場は拡大している。2016年は、法人需要や会席での利用が多い店舗で好調を維持したほか、安価なすきやき・しゃぶしゃぶを提供する企業でも多くが店舗数を増加させ、市場は前年比7.5%増の1,261億円となった。2017年は、リーズナブルな価格で食べ放題を実施するチェーン店が全国的に出店を進めることで認知が拡大し、消費者にも普段使いの店として定着しつつあることから、市場は拡大し、前年比5.4%増の1,329億円が見込まれる。

◆調査結果の概要

2016年
2015年比
2017年見込
2016年比
料飲店
5兆5,325億円
99.0%
5兆4,822億円
99.1%
ファミリーレストラン
1兆3,198億円
99.3%
1兆3,212億円
100.1%
喫茶
1兆4,262億円
100.0%
1兆4,246億円
99.9%
西洋料理
7,814億円
101.5%
7,891億円
101.0%
日本料理
2兆6,197億円
99.3%
2兆6,049億円
99.4%
東洋料理
1兆3,995億円
100.0%
1兆4,006億円
100.1%
エスニック料理
1,354億円
101.0%
1,366億円
100.9%
宿泊宴会場
3兆7,941億円
100.2%
3兆8,046億円
100.3%

1.料飲店市場

2016年、接待など大口利用が減少したことや、アルコールも提供する専門店との競合を背景に総合居酒屋が苦戦を強いられ、引き続きマイナスとなった。しかし、近年は少人数での利用になりつつあることから、専門性や付加価値のあるメニューを展開する業態・店舗は好調であり、やきとり専門店と串カツ・串揚げ専門店が前年比プラスとなった。2017年もメニューに一定の専門性が求められる傾向が強まっており、総合居酒屋チェーンが、メニュー専門性を高めた新業態に転換する動きがみられる。しかし、総合居酒屋などの苦戦は続いていることから、料飲店市場は引き続き縮小する見込である。

2.ファミリーレストラン市場

2016年、標準型FRの売上減少幅が拡大したことや、低価格型FR、高価格型FR、和風FRが縮小に転じたことで前年割れとなった。2017年はイタリアFR、チャンポンFRの伸長が市場を底上げしているほか、低価格型FRや既存店を重視した展開の中華FRが拡大に転じていることから、市場はわずかに前年を上回る見込みである。

3.喫茶市場

2016年、喫茶店・コーヒー専門店のマイナスが影響し横ばいにとどまった。コーヒーショップは引き続き店舗数を増加させ、ユーザーを獲得し前年比プラスとなった。また、客単価の高いチェーンも顧客のニーズを得て好調だった。2017年も引き続き喫茶店・コーヒー専門店のマイナスが影響し喫茶市場は縮小するものの、ロードサイド型喫茶店・コーヒー専門店は伸長が見込まれる。

4.西洋料理市場

近年、多くの業態が微減・微増にとどまるなか、2016年は肉ブームを背景にペッパーフードサービス「いきなり!ステーキ」が繁華街以外への出店を進め店舗数を増加させたことで、ステーキ・ハンバーグレストランが大きく伸び市場を押し上げた。2017年も同チェーンがロードサイドへの出店を進めていることでステーキ・ハンバーグレストランが続伸し、西洋料理市場は拡大する見込である。

5.日本料理市場

他業態との競合が続いているほか、後継者不足などで一部の人気店を除く個人経営の単独店の閉店が続いているため緩やかに縮小している。その中でも、とんかつ、すきやき・しゃぶしゃぶ、もつ鍋などは堅調である。2017年も、市場は緩やかな縮小が続くが、とんかつ、すきやき・しゃぶしゃぶ、もつ鍋は続伸する見込である。

6.東洋料理市場

韓国料理や中華料理が一定の需要を獲得しているが、苦戦が続いている。しかし、前年に続いて焼肉テーブルオーダーバイキングが好調であったほか、多様な店舗の出店が進む餃子専門店と日常的な点心需要の掘り起こしを図る点心料理が伸長した。2017年も焼肉テーブルオーダーバイキング、餃子専門店、点心料理は続伸するが、東洋料理市場は続伸する見込である。

7.エスニック料理市場

2016年、メキシコ料理が新興企業の台頭により好調だったほか、インド料理は個人店の増加が続いており、また東南アジア料理はパクチーブームによる追い風や、上位企業の出店が進み、伸びた。2017年は前年ほどの伸びはみられないが、いずれの業態も主要都市を中心に好調を維持するとみられ、エスニック料理市場は続伸が見込まれる。

8.宿泊宴会場市場

2016年、旅館や民宿・ペンションはインバウンド需要もみられたが、施設の老朽化や経営者の高齢化などから微減となったものの、訪日外国人観光客の増加を追い風に、ホテルでは客室稼働率の上昇と施設数の増加がみられるなど、前年を上回った。2017年も、引き続きホテルの伸長がけん引し、宿泊宴会場市場は拡大が見込まれる。

◆調査対象

料飲店 居酒屋・炉端焼、アッパー居酒屋、低価格型居酒屋、やきとり専門店、串カツ・串揚げ専門店、ビアレストラン、クラフトビールレストラン、ディスコ・クラブ、カフェバー・ショットバー、スナック・クラブ・パブ
ファミリーレストラン 標準型FR、高価格型FR、低価格型FR、和風FR、イタリアFR、中華FR、ステーキ・ハンバーグFR、チャンポンFR 、バイキングレストラン
喫茶 コーヒーショップ、低価格型コーヒーショップ、高価格型コーヒーショップ、喫茶店・コーヒー専門店、ロードサイド型喫茶店・コーヒー専門店、高価格型喫茶店・コーヒー専門店、紅茶専門店、フルーツパーラー、ベーカリーカフェ、甘味処、ジューススタンド
西洋料理 フランス料理、イタリア料理、高級イタリア料理、パスタレストラン、アメリカ料理、ドイツ料理、スペイン料理、ステーキ・ハンバーグレストラン、シーフードレストラン、オイスターバー、オムレツ・オムライスレストラン、ワイン酒場
日本料理 そば・うどん、そば居酒屋、すし、うなぎ、てんぷら、とんかつ、すきやき・しゃぶしゃぶ、料亭・割烹、豆腐料理、低価格ふぐ料理、 かに料理、ちゃんこ料理、 もつ鍋、お好み焼き
東洋料理 韓国料理、焼肉料理、焼肉テーブルオーダーバイキング、ホルモン料理、高級中華料理、一般中華料理、点心料理、餃子専門店
エスニック料理 メキシコ料理、インド料理、東南アジア料理
宿泊宴会場 ホテル、ビジネスホテル、結婚式場・宴会場、旅館、民宿・ペンション

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/10/16
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。