PRESSRELEASE プレスリリース

第19103号

外食デリバリー、テイクアウトの市場を調査
仲介サービス、スマホ対応、軽減税率適用などにより拡大が続く
―2019年国内市場見込(2018年比)―
■外食デリバリー 2,936億円(4.9%増)
~デリバリー仲介サービスの拡充により、ハンバーガーや牛丼を中心に伸びる~
■外食テイクアウト 6,014億円(3.6%増)
~ハンバーガーや牛丼、回転ずしの規模が大きいが、宅配ピザも堅調に需要を獲得~
●牛丼デリバリー 38億円(31.0%増) テイクアウト 727億円(2.4%増)
~対応店舗の増加によりデリバリーが大きく伸びる~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、デリバリー仲介サービス事業者の積極的な展開や、事前注文や決済システムを含めた店舗側のサービス向上により、拡大を続ける外食産業のデリバリー、テイクアウトの国内市場を調査した。その結果を「外食デリバリー&テイクアウトサービス市場の将来展望 2019」にまとめた。

この調査では、4カテゴリー32業態のデリバリーおよびテイクアウト市場の現状を調査し、将来を予想した。

デリバリーは、Uber Eatsや出前館などのデリバリー仲介サービス事業者の積極的な展開により、配送ツールを持たない店舗のサービス提供が相次いでいるほか、スマートフォンアプリやSNSなどを通したプロモーションにより消費者の利用促進が図られていることから大きく伸びている。テイクアウトは、共働き世帯や少人数世帯の増加や、スマートフォンアプリによる事前注文や決済システムの進展などにより需要が増えている。

<調査結果の概要>

■外食デリバリー、外食テイクアウトの国内市場

【デリバリー】

デリバリーによる提供を付加価値として、宅配ピザや宅配ずしなどの宅配専門店がハレの日や接待などの特別なシーンを中心に需要を獲得し、市場をけん引してきた。宅配専門店以外では、配送ツール・スタッフ確保の問題やオペレーション効率の優先などにより、取り組みは進んでいなかった。

2016年に入り、Uber Eatsのサービス開始やLINEを経由した注文が可能になるなど、インターネットやスマートフォンアプリを利用したデリバリー仲介サービスが本格化し、利便性の高さやメディア露出などにより首都圏を中心に消費者の利用は大きく増えた。また、これまで配送ツール・スタッフ確保の問題により、デリバリーに取り組めていなかった企業が仲介サービスを利用して展開する動きが進み、市場は拡大に転じた。

2017年以降も積極的なプロモーションやデリバリーエリアの広がりなどにより、市場は拡大を続けており、2019年の市場は2,936億円が見込まれる。

業態別では、そば・うどんやすしなどは従来から一定の出前需要をもっているが、現在は宅配専門店である宅配ピザや宅配ずしなどの規模が大きい。急激に伸びているのはファストフードであり、ハンバーガーやカレーショップの好調に加え、牛丼が大きく伸長している。また、ファミリーレストランでは総合ファミリーレストランが積極的なプロモーション活動により好調である。ラーメンやステーキは2019年以降の伸びが期待される。

【テイクアウト】

外食店による持ち帰り専用容器での提供や、ランチタイムの弁当販売などを対象とする。日常的に利用されるサービスであり、ハンバーガーやチキン、牛丼などのファストフードが市場の8割近くを占める。

規模の大きいハンバーガーが苦戦していたため2014年、2015年の市場は低調であったが、2016年はハンバーガーの復調や牛丼や回転ずしの好調により、市場は2015年比1.6%増となった。2017年以降はインターネットやスマートフォンアプリを利用した予約システムを導入するチェーンが増えている。これらの予約システムは店舗での注文が不要なほか、電子決済機能との連動による利便性の高さが消費者に受け入れられており、市場は拡大を続けている。軽減税率が適応されるテイクアウトの税率8%は割安なイメージがもたれているため利用増加の追い風になるとみられる。

業態別では、ファストフードのハンバーガーやチキン、牛丼、回転ずしなどの規模が大きい。また、宅配専門店の宅配ピザは人手不足などテイクアウトに注力していることから、堅調に伸びている。

◆注目市場

●牛丼(ファストフード)

 

2018年

2019年見込

2018年比

デリバリー

29億円

38億円

131.0%

テイクアウト

710億円

727億円

102.4%

【デリバリー】

大手チェーンでは、デリバリーの最低注文価格とイートインやテイクアウトの販売価格との折り合いが難しかったため、2016年頃までほとんど実施されていなかった。

しかし、2017年の初頭に「吉野家」が、9月に「松屋」がデリバリーを開始し、2018年には対応店舗を大幅に増やしたことにより、市場は大きく拡大した。2019年に入り、各チェーンがUber Eatsを利用したサービスを進めており、最低注文価格が設定されていないことや、大規模なディスカウントキャンペーンなどにより好調で、市場は2018年比31.0%増が見込まれる。

【テイクアウト】

テイクアウトは店舗の利用しづらさを感じる女性層などの需要を獲得し一定の市場規模を維持してきた。

2018年は一部のチェーンが価格改定の影響により苦戦したものの、他チェーンは比較的好調だったため、市場は2017年比1.0%増となった。2019年は上位チェーンがテイクアウト利用拡大に向けた取り組みを進めており、テイクアウト限定の値下げなどプロモーション面で積極的な展開がみられる。また、キャッシュレス決済の広がりも利用を後押しし、2018年比2.4%増が見込まれる。

●ラーメン(ファストフード)

 

2018年

2019年見込

2018年比

デリバリー

僅少

4億円

-

テイクアウト

50億円

52億円

104.0%

【デリバリー】

個人の中華料理店(東洋料理に含む)では古くから出前が狭い商圏で行われてきたが、麺がのびる、スープが冷める、こぼれる恐れがある、などのメニュー特性から、ラーメンを主なメニューとする店舗を中心にデリバリーには消極的なケースが多かった。

しかし、2018年後半から「日高屋」が、2019年には「幸楽苑」が出前館のデリバリー仲介サービスを利用開始するなど、大手チェーンを筆頭にデリバリーが本格化している。提供に際して麺とスープを別容器にするなど配送ノウハウ向上により順調に利用者も増えており、今後の市場拡大が期待される。

【テイクアウト】

餃子やからあげなどのサイドメニューが中心であるが、一定規模の需要があり、今後も堅調な拡大が予想される。また、一部のチェーンがテイクアウト予約システムを導入しており、利便性の高さから利用者の増加が期待される。

◆調査対象

ファストフード(FF)

・ハンバーガー

・ラーメン 

・牛丼

・プレミアムハンバーガー

・カレーショップ 

・天丼・天ぷら

・チキン

・ステーキ

・スタミナ丼

・ドーナツ

・クイックパスタ・ピザ

・とんかつ・かつ丼 

・サンドイッチ 

・回転ずし 

・定食チェーン

ファミリーレストラン(FR)

・総合FR

・イタリアFR

・ステーキ・ハンバーグFR

・和風FR

・中華FR

・チャンポンFR

専門料理・料飲店

・西洋料理

・餃子専門店

・串カツ・串揚げ専門店

・日本料理

・エスニック料理

 

・東洋料理

・居酒屋・炉端焼

 

宅配専門店

・宅配ピザ

・宅配中華料理

・宅配釜飯

・宅配ずし

 

 

注目企業事例 3例

※宅配中華料理、宅配釜飯、宅配ずしはデリバリーのみを対象としたドーナツ、クイックパスタ・ピザ、イタリアFRはテイクアウトのみを対象とした


2019/11/29
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。