PRESSRELEASE プレスリリース
■ウエルネス飲料 1兆7,460億円(105.3%)
ウエルネスアルコール飲料 6,431億円(101.3%)
実感を得やすい明確な訴求ポイントを持つ商品は引き続き伸長
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、物価上昇やライフスタイルの変化とともにニーズが変わりつつあるウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料の市場を調査した。その結果を「需要拡大が見込まれるウエルネス飲料・アルコール総市場調査 2024~2025」にまとめた。
この調査では、ウエルネス飲料として7 市場、ウエルネスアルコール飲料として3 市場を対象に市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、8 つの注目成分別市場を明らかにすることで成分別のトレンドも分析を行った。
なお、“ウエルネス飲料"、“ウエルネスアルコール飲料"は、健康訴求・健康維持を広く訴求し、糖質やカロリーなどのオフゼロや強炭酸などリフレッシュに繋がる飲料・アルコール飲料を定義とした。
◆調査結果の概要
■ウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料の国内市場
2024 年の市場は、需要の一巡によって疲労感軽減を訴求した商品は前年を下回るとみられる。また、記憶力に関して訴求した商品も縮小している。一方、血圧や血糖値、コレステロール値など数値化して効能を感じやすい商品は好調であるほか、免疫ケアやリフレッシュなどを訴求した新商品の発売もみられたことから、ウエルネス飲料は市場拡大が予想される。
2025年以降は、価格と訴求ポイントのバランスが鍵となる。健康訴求・健康維持を訴求していない商品と比べ、価格が大幅に高い商品は苦戦するとみられるが、実感を得やすい訴求ポイントを持つウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料は引き続き伸長し、市場拡大への貢献が予想される。
◆注目市場
●無糖茶飲料【ウエルネス飲料】
2024年は、「伊右衛門 特茶TOKUCHA」(サントリー食品インターナショナル)や、猛暑によりミネラル訴求に取り組む麦茶が好調であったことから、市場は前年比6.1%増が見込まれる。また、おなかの脂肪対策を訴求した商品が多く、リラックス効果や血圧対策などの訴求も伸びている。
保健機能食品別では、特定保健用食品は減少しており、4割強を占める機能性表示食品が増加している。
●ノンアルコール飲料【ウエルネスアルコール飲料】
2024年は、前年の酒税改正によって増税となった国産新ジャンルビールテイスト飲料からの需要シフトがみられる。また、「アサヒゼロ」(アサヒビール)が発売されて新たな需要を獲得しているほか、「グリーンズフリー」(キリンビール)が多様な飲用シーンを提案し好調であるため、2024年は市場拡大が予想される。糖質やカロリーのオフゼロ訴求商品が前年から微減している一方、プリン体オフゼロ訴求商品は増加しており市場拡大に貢献している。
●GABA【注目成分】
機能性表示食品の展開が多い。2021年以降、果実野菜系飲料の大幅な販売増が市場拡大をけん引している。
2024年は約7割を占める果実野菜系飲料や、規模は小さいものの紅茶飲料が大きく伸びている。加えて、「CHILL OUT」シリーズ(コカ・コーラシステム)の好調を背景に機能性飲料が伸びており、前年比23.9%増が見込まれる。
◆調査対象
ウエルネス飲料・果実野菜系飲料
・炭酸飲料
・乳飲料
・ドリンクヨーグルト
・乳酸菌飲料類
・無糖茶飲料
・機能性飲料
・その他
ウエルネスアルコール飲料
・RTD
・ビール類
・ノンアルコール飲料
・その他
注目成分(ウエルネス飲料)
・乳酸菌
・ビタミン
・鉄分
・食物繊維
・GABA
・たんぱく質
・砂糖不使用
・糖類オフゼロ