PRESSRELEASE プレスリリース

第19056号

ウエルネス食品の国内市場を調査
−2019年市場見込−
糖質オフ・ゼロ2018年比2.8%増3,612億円、糖類オフ・ゼロ同0.7%増5,991億円

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、効能表示が可能な保健機能食品から、効能表示はないが商品名やパッケージに○○オフや○○ゼロ、減塩、無添加などとライトな健康感を訴求する食品までを“ウエルネス食品”と定義し、国内市場を調査した。その結果を「ウエルネス食品市場の将来展望 2019」にまとめた。この調査では、ウエルネス食品市場を15カテゴリー(大分類)に分けて分析するとともに、○○オフや○○ゼロ、減塩、無添加などといった22のウエルネス要素別の市場を分析した。

◆注目市場(ウエルネス要素別)


1. 糖質オフ・ゼロ、糖類オフ・ゼロ

2018年
2019年見込
2018年比
糖質オフ・ゼロ
3,514億円
3,612億円
102.8%
糖類オフ・ゼロ
5,951億円
5,991億円
100.7%

糖質は炭水化物から食物繊維を除いたもので、糖類は単糖類・二糖類の総称で糖質の一部であるが、ここでは商品名やパッケージの記載に従い、糖類オフ・ゼロ、または糖質オフ・ゼロに分類している。

糖質オフ・ゼロは市場の9割以上をアルコール飲料が占める。市場は生活習慣病予防やダイエットニーズに加え、近年のロカボブームにより堅調に拡大している。特に、市場規模の大きいアルコール飲料の伸びが拡大に寄与しているほか、カロリーオフ・ゼロやプリン体オフ・ゼロ、乳酸菌類などの他要素と組み合わせて更に健康訴求を強めた商品展開が増加していることも追い風となっている。

2019年はアルコール飲料の堅調な伸びや、その他ステープルや飲料など他カテゴリーも健康志向の高まりを受けて伸長しており、市場は引き続き拡大が見込まれる。糖質制限が健康維持・増進に寄与するという認知が進んでいることから、今後も様々なカテゴリーで商品開発が進むと予想される。

糖類オフ・ゼロは飲料が市場の6割、アルコール飲料が3割弱を占める。2018年は「カナダドライ ザ・タンサン・ストロング」「同 ザ・タンサン・レモン」(いずれもコカ・コーラシステム)や「キリン・ザ・ストロング」(キリンビール)といった大型商品の発売もあり市場は拡大した。2019年は今のところ大型商品の発売はないが、前年発売商品の販売実績が通年実績となることや、飲料のコーヒー飲料で展開されている微糖商品などは完全に定着したため伸長は期待し難いが、アルコール飲料の低アルコール飲料を中心に展開されている商品は好調であることから、市場拡大に寄与するとみられる。

2. カロリーオフ・ゼロ

2018年
2019年見込
2018年比
市場規模
5,509億円
5,452億円
99.0%

市場は飲料が7割強、アルコール飲料が1割超を占める。カロリーオフ・ゼロは健康訴求における代表格であったが、近年はカロリーに対する消費者の関心がやや低下している。各社は主要ブランドでカロリーオフ・ゼロ商品の定期的な投入を行っているものの、相対的に注力度は低下しているため、2018年に続き2019年も市場は縮小するとみられる。

3. 減塩・無塩

2018年
2019年見込
2018年比
市場規模
1,357億円
1,393億円
102.7%

市場はトマトジュースをはじめとする食塩無添加の野菜系飲料が中心である。また、しょうゆなどの調味料や、即席みそ汁などのスープ類でも減塩商品が定着している。近年は2016年にカゴメが食塩無添加商品を機能性表示食品へとリニューアルしたことで需要が大幅に増加し、2017年にかけ飲料を中心に市場は拡大した。

2018年の市場は前年のような伸びは見られなかったが、上位企業を中心に好調を維持したところが多く拡大した。また、キッコーマングループが「デルモンテ 食塩無添加野菜ジュース」「同 食塩無添加トマトジュース」を機能性表示食品にリニューアルして拡販を図ったことも市場成長の追い風となった。

高齢化が進む中で血圧対策や薄味を求めるニーズが増加するとともに、水産加工品や畜産加工品でも減塩商品が増えつつあるほか、2020年には“日本人の食事摂取基準”が厚生労働省により改訂され、食塩の摂取目標量はさらに厳しく引き下げられる可能性があることから、今後も市場は拡大するとみられる。

◆調査結果の概要

1.ウエルネス食品市場

2018年
2019年見込
2018年比
飲料
1兆8,978億円
1兆9,003億円
100.1%
アルコール飲料
5,248億円
5,398億円
102.9%
デザート類
2,661億円
2,678億円
100.6%
その他ステープル
2,640億円
2,683億円
101.6%
全 体
3兆5,068億円
3兆5,411億円
101.0%

※飲料、アルコール飲料、デザート類、その他ステープルは全体の内数

ウエルネス食品市場をカテゴリー別にみると、飲料が5割超を占める。特定保健用食品や機能性表示食品だけでなく、ビタミンやミネラルなどの各種栄養素の補給が定着し伸長している。飲料に次いで市場規模が大きいのがアルコール飲料、デザート類、その他ステープルである。

2018年、2019年と市場拡大をけん引しているのはアルコール飲料やその他ステープル、菓子などである。アルコール飲料では糖質オフ・ゼロやプリン体オフ・ゼロ商品が引き続き健康志向のユーザー需要を獲得し、実績を伸ばしている。その他ステープルはイーストフード、乳化剤不使用の無添加商品が増えているパン、グラノーラが消費者に浸透したシリアルフーズによって実績を伸ばしている。菓子ではハイカカオや乳酸菌類商品で急成長を遂げたチョコレート、熱中症対策商品で底堅い需要を獲得しているキャンディ類によって実績を伸ばしている。

ウエルネス要素別では、糖類オフ・ゼロが飲料やアルコール飲料で定着した感がある。2018年は炭酸飲料や低アルコール飲料で発売された商品が好調で、2019年は通年販売となることからさらなる伸長が期待される。一方で代表的な要素の一つであるカロリーオフ・ゼロは、各種健康要素の広がりによって消費者の関心度合が低くなっており、2018年以降市場は縮小推移が予想される。

また、市場規模は小さいものの新たな要素が台頭し始めている。アマニ油に含まれるn-3系脂肪酸を訴求する商品は2018年、2019年と二桁成長を遂げるとみられる。また、TV番組などメディアへの露出によって消費者認知が進んでおり、2019年には水産加工品からも商品が発売されるなど、食用油以外の広がりが期待される。ハイカカオも台頭し始めている要素の一つである。メインであるチョコレートを中心に女性から高齢者までユーザー層を広げている。2018年にはデザート類や飲料から商品が発売されており、2019年も引き続き市場拡大が期待される。

◆調査対象

調査対象要素(ウエルネス要素) カロリーオフ・ゼロ、糖質オフ・ゼロ、糖類オフ・ゼロ、脂肪分オフ・ゼロ、カフェインレス・ゼロ、減塩・無塩、ノンフライ、コレステロールオフ・ゼロ、無添加、熱中症対策、ビタミン、ミネラル、カルシウム、鉄分、ポリフェノール、乳酸菌類、食物繊維、ハイカカオ、n-3系脂肪酸、コラーゲン、リコピン
菓子 ビスケット・クッキー類、チョコレート、キャンディ類、スナック菓子、米菓
スープ類  
アルコール飲料 清酒、低アルコール飲料、ビール類、ノンアルコールビール・ドリンク、梅酒、国産ワイン
デザート類 チルド・ドライデザート、ヨーグルト類、アイスクリーム類
米飯類  
めん類 カップめん・袋めん、チルドめん、冷凍めん
その他ステープル パン、シリアルフーズ
調味料 食用油、味噌、しょうゆ、塩(特殊製法塩)、つゆの素、風味調味料、マヨネーズ類、ドレッシング、コンソメ・ブイヨン/スープ、ソース、トマトケチャップ
調味食品(カレー)  
農産加工品(ジャム類)  
畜産加工品 ハム・ソーセージ類、食肉加工品缶詰・パウチ
水産加工品 魚肉ハム・ソーセージ、水産練製品、水産缶詰・パウチ
乳油製品 マーガリン類、チーズ類
飲料 果実系飲料、野菜系飲料、炭酸飲料、乳性飲料、嗜好飲料、その他飲料
嗜好品  

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/07/31
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