PRESSRELEASE プレスリリース

第21067号

HV、PHV、EVの世界市場を調査
2020年も需要は堅調。今後、EVを中心に市場は急拡大する
―2035年世界市場(乗用車・新車販売台数)(2020年比)―
■HV 1,359万台(5.1倍)
~内燃自動車(以下、内燃車)からの移行が増加。ASEAN・東アジアでは低価格コンパクトカーの需要が増加~
■PHV 1,142万台(11.9倍)
~2030年以降は北米や電力供給が不安定な新興国の需要がけん引~
■EV 2,418万台(11.0倍)
~車両価格の低下により大幅に拡大。2022年にHVの市場を超え、以降は電動車の主役に~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、各自動車メーカーによる車種ラインアップの拡充で市場が活性化しているHV(ハイブリッド自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)、EV(電気自動車)の世界市場について調査した。その結果を「2021年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」にまとめた。

この調査では、HV、PHV、EVの各市場を捉えると共に、FCV、48VマイルドHV、電動トラック・バス、内燃車の市場について整理し、それらの関連部品16品目の市場について現状を調査し、将来を予想した。また、日系自動車メーカー8社、海外自動車メーカー14社の取り組みも明らかにした。

※超小型モビリティを除く。また、HVには48VマイルドHVを含まない

調査結果の概要

■HV、PHV、EVの世界市場(乗用車・新車販売台数)

 

2020年

2019年比

2035年予測

2020年比

HV

269万台

105.9%

1,359万台

5.1倍

PHV

96万台

165.5%

1,142万台

11.9倍

EV

220万台

131.7%

2,418万台

11.0倍

合 計

585万台

122.1%

4,919万台

8.4倍

2020年のHV、PHV、EV合計した市場は2019年比22.1%増の585万台となった。電動化を推進する動きが鈍かった欧米自動車メーカーも電動化に大きく舵を切り、特に欧州では厳格な環境規制に対応するため多くの新型電動車が市場に投入されたことで、活況年となった。

各国のインセンティブ政策や充電インフラ整備などを下支えに、自動車メーカーはEVやPHVの販売を強化している。内燃車からの撤退を発表する自動車メーカーも増えており、今後電動車へのシフトが加速するとみられる。

HV、PHV、EVがそれぞれ順調に伸びるが、車両価格の低下やインフラの整備により、長期的にはEVが電動車の主役となり、2022年にはEVの販売台数がHVを上回るとみられる。2035年にEVの販売台数は2020年比11.0倍の2,418万台が予測される。

■HVのエリア別市場

 

2020年

2035年予測

2020年比

全 体

269万台

1,359万台

5.1倍

 

日本

84万台

187万台

2.2倍

 

中国

49万台

253万台

5.2倍

※日本、中国は全体の内数

HVは内燃機関を使用するものの、燃費性能や環境性とコストパフォーマンスを両立できるため、HVが補助金対象にならない国でも内燃車からの乗り換えが進んでいる。日本が市場の中心であるが、2020年は欧州や中国の需要が旺盛であった。

HVの技術を保有する日系自動車メーカーは、内燃車を段階的に廃止し、HVの展開を強化すると想定されるため、今後も堅調な市場拡大が予想される。特に、北米の需要増加が期待され、長期的には市場をけん引するとみられる。また、将来的に安価なコンパクトカーHVが登場することで、ASEAN・東アジアやインドなどでの需要増加が予想される。

■PHVのエリア別市場

 

2020年

2035年予測

2020年比

全 体

96万台

1,142万台

11.9倍

 

欧州

61万台

399万台

6.5倍

 

中国

25万台

402万台

16.1倍

※欧州、中国は全体の内数

PHVは環境規制の厳格な欧州や中国での需要が大きく、2020年の市場は2019比65.5%増の96万台となった。

欧米系自動車メーカーは、PHVをHVのバリエーションと位置づけているが、補助金対象としてだけでなく、HVと比較して燃費性能や環境性能に優位性があるため、EVが普及するまでの穴埋めとして重要な役割を果たすとみられる。当面は欧州の需要が市場をけん引し、2025年頃からは中国の需要増加が加速すると予想される。2030年以降はバッテリー価格の低下が市場拡大の追い風になるとみられるが、PHVは部品点数が多いためEVと比べると車両価格の低下が緩やかとなり、それまでと比較すると伸び率はやや鈍化するとみられる。一方で、ピックアップトラックや大型車が好まれる北米や電力供給が不安定な新興国ではPHVの需要増加が期待される。

■EVのエリア別市場

 

2020年

2035年予測

2020年比

全 体

220万台

2,418万台

11.0倍

 

欧州

80万台

851万台

10.6倍

 

中国

102万台

936万台

9.2倍

※欧州、中国は全体の内数

2020年の市場は2019年比31.7%増と大幅な伸長となった。新型コロナウイルス感染症の流行を受け、多くの自動車メーカーが工場の操業停止を実施するなかで、CO 2 排出量や燃費平均を上げる環境規制に対応するために内燃車の生産量を減らしてEV生産を優先する傾向がみられた。また、各国政府がEV購入補助金を増額する政策を実施するなど、官民一体のEV普及促進策が奏功し好調となった。2020年代前半に主要ブランドから新型EVの投入が相次ぐとともに、中国を中心に安価なエントリーEVが普及することにより、市場は大幅な拡大が予想される。

内燃車からの撤退を発表する自動車メーカーが相次いでいることに加え、EVの平均車両価格が低下していることから、今後ますますEVを選択するユーザーが増えると予想される。各エリアで順調な伸びが期待されるが、特に欧州と中国の需要が市場をけん引するとみられる。

◆調査対象

自動車

・HV

・FCV

・内燃自動車

・PHV

・48VマイルドHV

 

・EV

・電動トラック・バス

 

HV、PHV、EV、FCV関連部品

・駆動用モーター・ジェネレーター

・駆動用バッテリー

・水素タンク

・インバータ

・電流センサー

・急速充電器

・DC-DCコンバータ

・車載充電器

・普通充電器

・パワー素子(パワーデバイス)

・マネジメントECU

・ワイヤレス給電

・平滑コンデンサー

・高電圧ケーブル

 

・電動車用暖房機構

・燃料電池(FCスタック)

 

自動車メーカー

・日系自動車メーカー8社

・海外自動車メーカー14社


2021/07/09
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