PRESSRELEASE プレスリリース

第23043号

ホテルの国内市場を調査
リゾートホテルが早くもコロナ前の規模を上回る
― 2025年予測 ―
■ホテルの国内市場 8兆6,487億円(2019年比1.8%増)
リベンジ消費の活況、インバウンド需要による客単価上昇を追い風に、コロナ前の規模まで回復
客室数の多いビジネスホテルの需要の高まりに期待

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、新型コロナウイルス感染症流行の落ち着きもあり、日本人の国内旅行者数が増える中、今後は外国人観光客の渡航制限緩和などによる盛り上がりが期待されるホテルの国内市場を調査した。その結果を「ツーリズム需要流入が期待されるホテル市場のエリア別実態と将来性分析調査」にまとめた。

この調査では、ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテル、旅館の4業態の市場の現状を捉え、宿泊価格帯やエリア別の動向を分析し、今後のホテル市場の展望を明らかにした。

◆調査結果の概要

●ホテルの国内市場

ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテル、旅館の4業態の宿泊・飲食部門を含む各企業のホテル事業部門の売上合計を対象とした。

新型コロナ流行によって、インバウンド需要の消失やビジネス利用の大幅な減少により、2020年のホテル市場は大きく縮小した。2021年は、苦戦が続く業態も多かったが、リゾートホテルは地方リゾートを中心にマイクロツーリズム需要を獲得し、高級リゾートホテルが活況だったことから、需要回復に近づいた。

2022年の市場は7兆6,003億円となった。リゾートホテルがラグジュアリーを中心に好調だったことから、早くもコロナ前の規模を上回った。シティホテルは都市部を中心にスイートルーム・プレミアム客室の増設やオプションで記念日などの少人数向け慶事プラン提案などによる客単価上昇に注力したが、宴会やブライダルなど宿泊以外の需要回復に苦戦している。また、厨房やホールのスタッフ不足なども課題となっている。ビジネスホテルは、テレワークの普及などによりビジネス利用の回復はいまだ厳しく、ブランド価値の再構築に向け、コンセプトや提供サービスの見直しが進められている。

2023年以降は、各地域における観光産業の強化に加え、インバウンド需要獲得にむけた高級ホテルの開発・開業が進んでいることや国内の旅行者によるリベンジ消費が活況となることで、客室稼働率や客室単価の向上が予想される。

旅館は回復が厳しいものの、ビジネスホテルやシティホテルは2025年までにコロナ前の規模まで回復し、リゾートホテルがコロナ前と比べて大きく伸びていることから、2025年の市場は8兆6,487億円が予測される。インバウンド需要の回復によって、観光需要過多によるホテル不足問題が再燃する可能性も考えられ、客室数の多いビジネスホテルの利用増加が期待される。

◆調査対象

ホテル市場

 

 

 

・ビジネスホテル

・シティホテル

・リゾートホテル

・旅館

宿泊価格帯別

エリア別

[ハイエンド以上]

[ミドル以下]

・北海道

・近畿

・ラグジュアリー

・ミドル

・東北

・中国四国

・ハイエンド

・エコノミー

・関東甲信越

・九州・沖縄

 

・バジェット

・東海北陸

 


2023/04/13
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。