PRESSRELEASE プレスリリース
■住宅設備の国内市場 2兆2,878億円(25.5%増)
新築向けは着工数の減少で苦戦するものの、リフォーム向けが市場拡大をけん引
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、人件費や物流コストの上昇による製品値上げや、住宅ローン金利の上昇などにより市場環境が変化する中、中・高級品製品のリフォーム向け展開が進展している住宅設備と建材の国内市場を明らかにした。その結果を「住設建材/新築・リフォーム市場トレンドデータ便覧 2026」にまとめた。
この調査では、住宅設備10品目、建材10品目を対象に、各市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、住宅設備と建材を俯瞰した住設建材の国内市場や最終流通事業者7業態についても分析した。
◆調査結果の概要
■住宅設備の国内市場

2026年度は、市場の4割弱を占める新築向けは、着工数の低迷により苦戦している。一方、主要住宅設備メーカーが注力するリフォーム向けの中・高級品の需要が堅調であり、市場は微増が予想される。
2040年度に向けて、新築向けは減少傾向にあるものの、リフォーム向けは引き続き堅調に伸びるとみられる。製品のグレード別では、商品価格の高騰などを背景に、コストパフォーマンスに優れた中級品が主軸である。また、賃貸住宅を中心に普及品も安定した需要を維持するとみられる。2040年度の市場は、2025年度比25.5%増の2兆2,878億円が予測される。
◆注目市場
●宅配ボックス

集合住宅では、スマホ等で解錠する高級品の「電気式」と、電気工事が不要な普及品の「機械式」に大別される。戸建住宅では、郵便ポスト一体型や複数の荷物を受け取れるタイプが展開されている。いずれも再配達問題の解消や置き配の盗難対策として普及が進んでいる。
現在、戸建の新築向けで採用が増加している。特に、門柱に郵便ポストと共に設置する高級品の需要が伸びている。集合住宅でも、ネット通販の普及や入居者の利便性向上を考える集合住宅オーナーやデベロッパーが増えており、導入が加速している。
少子化や建設コストの高騰により、新築の集合住宅の着工数が減少しているが、利便性向上による空室率改善を目的に既設物件も含め、この製品の採用率は引き続き上昇し、中期的にも市場拡大が予想される。また、政府は2025年に「ラストマイル配送の効率化等に向けた検討会」を開き、長期的に再配達問題や人手不足の解消を目指している。今後も継続した補助金による導入促進が続くとみられ、既設集合住宅への新規導入やリプレース需要がさらなる市場拡大に繋がると予想される。
●システムキッチン

2026年度の市場は、4,960億円が見込まれる。新築向けは微減しているものの、リフォーム向けが前年度比5.8%増で、市場拡大につながっている。主要メーカー各社がリフォーム需要をターゲットに、デザインや機能性を高めた中・高級品のリニューアルに注力していることから、単価の高い商品の構成比がさらに高まっていくとみられる。
今後も市場は拡大するとみられる。特に、リフォーム向けは、2040年度に2025年度比44.7%増の3,720億円が予測される。また、現在は簡易的なセクショナルキッチンが主流である集合賃貸住宅では、ファミリー世帯向けを中心に、システムキッチンへの置き換え需要の増加が期待される。中長期的には、新築向けをリフォーム向けが補完する形で、市場拡大が続くとみられる。
●トイレ設備

温水洗浄便座単体と、便器やタンクが一体化した一体型温水洗浄便器を対象とする。国内の普及率は2025年に80%を超えており、市場は成熟している。
既存設備の交換やリフォーム向けが市場を支える。2026年度の市場は2,187億円が見込まれ、その約75%をリフォーム向けが占める。近年は清掃性の高さから一体型への需要が上昇している。安定した需要が期待されるが、建築費高騰に伴う設置台数の削減などの懸念点もみられる。
今後は、清掃性のさらなる向上や健康管理機能の搭載などの高付加価値化が進むことで、市場拡大が予想される。内蔵されたセンサーを活用し、使用者の健康状態を計測できる機能や、スマートフォンと連携したスマート化などの動きもみられ、新たな需要喚起が期待される。中長期的には、節電機能の強化や掃除の負担を軽減する「家事楽」ニーズを取り込むことで、高級品の比率はさらに需要が高まるとみられる。
◆調査対象
住宅設備・システムキッチン
・ビルトインコンロ
・レンジフード
・食器洗浄乾燥機
・ビルトイン浄水器
・洗面化粧台
・浴室ユニット
・浴室暖房乾燥機
・トイレ設備
・家庭用給湯器
建材
・フローリング材
・室内ドア
・サッシ
・玄関ドア
・窓シャッター
・サイディング材
・門扉
・フェンス
・カーポート
・宅配ボックス
最終流通事業者ケーススタディ
・7業態
